2018年7月27日金曜日

デヴォス師を偲んで

 小人が心の師と仰ぐNoel Devos氏が今年の3月に鬼籍に入られていたようです。今頃気付くなんて<弟子>失格ですね…(汗)

Noel Devos氏 ©Lopereira

 Devos氏は小人がバソンを吹く上でお手本にしている方の一人です。Audin氏やHardy氏など現役の方にも数多くの名手がいらっしゃるんですが、グローバルなイメージで小人的には正直あまり惹かれません。往年の名手の「クセが強い」個性的な演奏が好きですね…Devos氏、Allard氏、Oubradous氏…皆さん故人ですが、YouTubeなどでたくさんの演奏を聞くことが出来るので<師匠>には事欠きません。これからも勝手に<師事>させて頂きます!
 

 数多いDevos氏のYouTube動画の中から、小人の好きなものを3つご紹介します。
 
1. Ciranda das Sete Notas(H.Villa-Lobos )

一度これを聴いてしまうと、ファゴットでの演奏のほとんどが物足りなく聴こえてしまうぐらい凄い演奏だと思います。この曲はDevos氏がブラジルに来るよりずっと早い1933年の作曲ですが、ヴィラ=ロボスは1923~30年パリで活動しており、彼がバソンのイメージでこの曲を書いた可能性は充分にあります。

2. Concerto para Clarinete e Fagote(K.Stamitz)

なんか「こんなおじいちゃんになれたらいいなぁ」って心から思います…

3. Canções populares, quase eruditas (N.H.Cavalcanti)

ブラジル音楽の哀愁とバソンの音色って妙にしっくりきませんか?ちょっと演歌テイストなのがシビれます…(笑)

他にも素晴らしい演奏がたくさんアップされていますので、是非探してみて下さい!

※このブログでは師のお名前についてずっとフランス語風に『ドヴォ』と表記してきました。しかし師が60年代にはすでに「ブラジル人」になられている事や、ある動画で司会者が紹介する際に「デヴォス」と呼んでいる事などから、ファゴ吹きの先駆けとしてブラジルに骨を埋められた師に敬意を表し、この投稿よりポルトガル語風に『デヴォス』という表記に変更致します。