2011年9月18日日曜日

説明(その4)

『ただ、単にキーシステムの違いというよりも奏法における違いが甚だしく、プロの奏者にとっても、実際上は全く別個の楽器と意識されているようである。』
引用元「ファゴット」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2011年8月14日 (日) 04:52 UTC、URL: http://ja.wikipedia.org
 
 この部分はおそらく「のだめ」の影響ですね…(笑) 奏法における「甚だしい違い」が何なのか全く説明がありませんし、そもそも奏法の違いは楽器の違いじゃありません。
 
 アラール先生の教則本によると…

  ①リードは浅めにくわえ、唇をあまり巻き込まない
  ②アタックの強い音を出す
  ③ヴィヴラートを口(唇)でかける
 
辺りが特徴と言えると思うんですが、それはあくまでも<フランス流>であって、フランス式の楽器のみに適用される【甚だしく特殊な】奏法ではありません。フルートなんかでもフランスとドイツでは吹き方が違いますよね…


アタックの強い音って、こんな形…
( Maurice Allard "Methode de basson" p.5 )

 百歩譲って「プロの<奏者>が別個の楽器と意識してる」として、一方で「プロの<作・編曲者>が全く区別していない」事も書くべきでしょうね。聴く時も然り。CDで「フランス式の楽器を使用しています」なんて注釈は見た事がありません。吹く側にすれば運指が違うのは大変な事なんですが、書く方・聴く方にとっては案外どうでもいい事なのかもしれません…(^^;ゞ
 
 ちなみにwiki 英語版には「別個の楽器云々」といった説明は無く、逆に「両方をマスターして曲目によって使い分ける奏者がいる」事を紹介しています。小人もかくありたいと思いますが、残念ながら楽器2本担いで練習場に行く体力がありません…
 
 

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