例えば、今秋のお題・モーツァルトの『劇場支配人』序曲を例に小人が気になったものを挙げてみましょう。
まずはIMSLPでスコアを確認しておきます。四分の四拍子、Prestoで205小節のこじんまりとした曲です(見たい楽譜がほぼネットにupされてるってのも、これまた便利な世の中ですよね!)。
この曲はマイナーなので『標準的なテンポ』のイメージが無い分、演奏団体によってテンポの取り方が様々なのが面白いです。Prestoをメトロノームに書かれている四分音符=184とすると、演奏時間は4分半ぐらいになるんですが、中にはこんなのも…
①超速い…
これがおそらくYouTubeにupされている中で一番テンポの速い音源。四分音符=220ぐらいの爆速ですが、明らかに二拍子で感じてますね。これだと八分音符の刻みが8ビートではなく16ビートに聞こえてしまうので、小人的にはちょっと違和感があります。
②超遅い…
こちらは逆に四分音符=120ぐらいで「回転数間違えたか?(これも死語ですね)」と思ってしまうほど遅いです。この団体の動画は他にもたくさんupされているんですが、『魔笛』序曲なんかもとんでもなく遅いので、指揮者(MAXIMIANNO COBRA氏)の信念なんでしょうね。最初はイライラするんですが、段々と気持ちよくなってくるキケンな音源です(笑)
テンポに限らず、演奏水準も色々です。プロの演奏から「発表会のビデオ」的なものまで玉石混交ですが、アマの演奏も色んな意味で勉強になります。
③超○○…
アメリカの某ユースオーケストラによる演奏。ホームページによると1軍と2軍があるみたいなので、これは2軍ですかね?一応オーディションは有るみたいなんですけど…頑張れ~(笑)
ちなみに吹奏楽も含めると、更に○○な演奏がupされてます。→これ
テンポ、ザッツ、ピッチ…全てが崩壊してるんですが、なぜか演奏が終わるとスタンディング・オベーションが…なにかウラ事情でもあるんでしょうか!?
④木管強調版!?
この動画、アングルや音からしてob席辺りで撮っているようです…。結果として普通tuttiなら埋もれてしまうはずのfgの音が全部聞こえるという、ファゴ吹きには貴重な音源なんですが…なんと恐ろしい…
【おまけ】
な~んとモーツァルトが8bitに!小人の世代にはたまりませんな(笑)
それにしても2~3声だけでオケ曲が表現されてるって、モーツァルトの原曲が良いのか、up主さんのアレンジがスゴイのか…ホント勉強になりますね!