2016年11月16日水曜日

ファゴットとバソンの違い(苦渋の選択編)

 11月の本番での難敵、W.ウォルトンの『クラウン・インペリアル』。
「ムダにしんどいよね(笑)」という個人的な感想はともかく、今回は最終的に<ファゴットに逃げる>という選択をしてしまいました…バソン吹きとしてホント修業が足りません…orz
 
 第1の難所はここ。この音型・テンポだとバソンではどうしても省略運指を使わなくてはならず、音程がかなり怪しくなってしまうんです。ファゴットで吹くと「一段ずつ下がってくる感」がちゃんと出るのに、バソンだとグニャグニャになってしまうんですね。
  

 ちなみに同じ部分の2ndはこう↓。これならバソンでも問題無かったんですけどねぇ…(^o^;ゞ
 

 
 
 第2の難所は少し意外な所です。変イ長調の穏やかな部分で、譜面ヅラはなんてことないんですが、これがバソンだと意外に難しくて…
 

その理由は、こんな静かで滑らかな動きが求められるところなのに…
(1)運指上、スラーが不可能な進行が何度も出てくる(赤枠の部分)
(2)鬼門のDesを含む進行が何度も出てくる(青丸の部分)
 
 これもファゴットだと特に問題なく吹けますね。こういうのを経験すると、やっぱりファゴットの運指の方が合理的・機能的だと思ってしまいます。ちなみに2ndはこんな感じ…
 

 こちらにはスラーが不可能な進行は1箇所しか出てきません。鬼門のDesは出てきますが、音域が低いため『奥義・ウィスパーロック』(2014年4月20日投稿『奥義発動!』参照)で回避する事が可能です。
 
 
 …実はバソンで乗れるか、ファゴットで出るべきか、こんな事を考えながら練習に参加してたんです。「セシル師はもちろんバソンで吹いたんだよなぁ~」なんて自己嫌悪に陥りながら…
 
 
 

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