2009年3月26日木曜日

トラ研!

 今日はリコーダーアンサンブルの練習日だったのですが、都合で2人しか集まらなかったので「トラヴェルソ吹こか?」ということになりました。そんな訳で「トラヴェルソ研究会」(略してトラ研)となりました。
 
 私の楽器2本で二重奏となったのですが、この組み合わせには実は問題があるのです。どちらも仕様としては「a=415、442の替え管付き」で作ってもらっているのですが、どうもパランカモデルは442を、グレンザーモデルは415を基準に楽器を調律した上で替え管を製作しているらしいんです。トラヴェルソの替え管は左手管の長さを変えるだけなので無理があり、どうしても「一方はすんなり吹けるがもう一方は音程を取りにくい」状態になってしまいます。そのためこれらの楽器で二重奏をすると、どちらのピッチを選択してもどちらかの楽器が音程を取りにくくなってしまうのです。
 
 今日のピッチはa=415、私がグレンザーを吹いたのでパランカを吹いた相方は大変だったと思います…(汗)
 
 まあ技術上の問題はさておき、トラヴェルソで吹くテレマンやフックはやっぱり楽しかったです!Iさん、又お願いしますね~(笑)
 

<前列がパランカモデル、後列がグレンザーモデル>

 

6 件のコメント:

xmayayax さんのコメント...

こんにちは。またお邪魔させていただきました。

ヘッドジョイント内のコルクは替え管ごとに位置を移動なさっておいででしょうか。
コルク位置と替え管の組み合わせと調律の仕方は製作家によって違うようです。

1.替え管を変えてもコルクを移動する必要が無いもの
2.低いピッチの替え管にする場合にコルクを抜くもの
3.高いピッチの替え管にする場合にコルクを抜くもの

購入時に御聞きになっているかもしれませんがダイチパランカは3です。
(「コルクを抜く」=「唄口から遠ざける」です。)

パランカもグレンザーも時代的にはバロックというよりクラシカル初期の笛なのでオリジナルは415より若干高めのピッチ(425~430位)が最適の設計だったのではないでしょうか。
そしてたとえ原型を同じくするモデルでもレプリカは製作家が変われば別の楽器といってよいですし替え管や調律の考え方も異なるようですし、製作家によって癖というか差異が大きいのは事実ではあります。
ただパランカはオリジナルのもっとも長い替え管(417位)を挿した状態をもとにして415にアレンジしていると聞いています。オーダーするときに特にモダンピッチ優先と指定したのであれば別ですが、私は440のほうがオマケ的扱いと認識していましたのでちょっと意外でした。

大管小人 さんのコメント...

xmayayaxさん、お久しぶりです!

トラヴェルソで「3」のような楽器があるとは知りませんでした(普通なら「2」ですよね)。貴重な情報ありがとうございます!早速試してみたいと思います。

パランカを買って1年ぐらいの時にダイチ氏に直接お会いする機会があり、その時にコルク位置について質問をしました。彼は楽器を吹いてコルク位置を調整してくれた上で「どちらも同じ位置で大丈夫」と言って私の調整棒にマーキングをしてくれました。なのでパランカについてはそのままの位置で吹いています。

オーダー時にモダンピッチ優先とは言いませんでしたが、替え管を440ではなく特に442と注文したので「こいつはモダンピッチがメインやな」と気を利かせてくれたのかもしれません。

グレンザーも442で注文したのですが、その時に竹佐氏は「442はほぼ限界です」と仰っていました。そもそもオーダーが無茶だったのかもしれません…(笑)

xmayayax さんのコメント...

製作者御本人が同じ位置で大丈夫とおっしゃったのでしたら、
大管小人さんの楽器に関してはそれが間違いないかもしれません。
同じ製作者の同じモデルでも製作時期や個体によって違うかもしれませんので。
それから多分442の指定もご想像のとおりの効果ありだと思います。

実は私もコルク位置について製作者に尋ねたことがあるのですが、
415の時は20mm、430の時は22.5-23mmということでした。
440の時はさらに1mmくらい抜くことを示唆されました。
トーンホール配置と最適ピッチの関係にもよるのでしょう。
コルクの位置は通例D音の各オクターブバランスで確かめるようにと教えられますが、
替え管を使う場合はスケール全体のバランスも注意したほうがよいと思います。

確かに一見ピッチが低くなるとコルク位置も遠ざかるというのは自然に思えますが、
楽器全体の寸法が縮小・拡大しているのであれば確かにそれで正しいのですけれども、
トラヴェルソで替え管方式によりピッチを変更する場合は、
替えるのは通常左手管だけで他は共通ということもあり、
左人差指と唄口の間の短縮率が大きくなりがちな
高ピッチ用の替え管を持つ楽器の場合は、
スケールが広くなるのでコルクは唄口から遠くする、
ということで「3」が一番合理的な気もします。

ちなみに同じダイチさんのトマ・ロットモデルでは
415の時は23mm、392の時は25mmとのことでした。
これは「2」になりますね。

大管小人 さんのコメント...

詳しい情報ありがとうございます。私の楽器ではパランカが442,415共に22mmで「1」、グレンザーは442が24mm・415が27mmで「2」です。

でも、そもそもトラヴェルソの替え管って本来はモダンピッチとバロックピッチを1本で済ます為に生まれたものではないので、使いこなすには奏者側に相当の覚悟と練習が必要なのかもしれませんね(笑)

ところでxmayayaxさんは392のロットもお持ちなのですね!トラヴェルソってたった半音の違いでも大きく音色が変わりますが、私は392-400辺りのしっとりした音色が一番好きです。ダイチ氏のノーストとロットを試奏させてもらった事がありますが、手の小さな私には残念ながら大き過ぎる楽器でした…オトテール商会さんもフレンチタイプの楽器を392で色々製作されてるのですが「392を知るともう415には戻れません」と仰ってました。

xmayayaxさんはいかがですか?392のロットの吹き心地など、是非お教え下さいませ!

xmayayax さんのコメント...

いえ残念ながらロットは所有しておりません。
ダイチさんのロットモデルは試奏はしたものの購入には至りませんでした。
392-400辺りの笛は一本位持っておきたいとは思っています。
オトテールのような3ピースは扱い難そうなので4ピースでと思っていますが、
IHRは有名すぎて面白くないのでデナーかノーストあたりを考えています。

替え管(それも半音も違うピッチのもの)は間に合わせというか
オマケ程度と割り切ったほうがよいかもしれません。とすれば、
むしろ使いこなすための覚悟と練習などはあまり意味が無いでしょうね。

あるピッチでの使用頻度が高いのであれば、やはり
そのピッチ専用で製作・調整してもらうのが良いと思います。
最初は替え管付きを購入しましたが結局440はほとんど使ったことが無いし、
その後購入したものや現在注文中のものはみな替え管無しです。

大管小人 さんのコメント...

ロットはお持ちじゃないんですね…ロットのコルク位置を書かれてたんで勘違いしてしまいました(^^;)

あるピッチ専用で調律された楽器の方が良いというのは、全くその通りだと思います!モダンピッチは音色が硬いのでまず使いません。「失敗したな~」と思ってます。一度だけ後輩のフルート教室の発表会で使いましたが、これはこれで「失敗したな~」と思いました(普通のピアノ伴奏だったので・笑)

392の楽器を買われたら、又教えて下さいね!